第4回受賞者

早坂暁
受賞者
早坂 暁(はやさかあきら)
受賞作品
「花へんろ・風の昭和日記」

作品データ

放送日・放送局
1985年4月13日~ 全7回放送(NHK)
脚本
早坂暁
演出
深町幸男
出演
桃井かおり、河原崎長一郎、加藤治子、藤村志保ほか
受賞の言葉
向田さんとは同い年で、互いによく知った仲でした。同時代を生きてきたせいか、感じ方も似かよったところがあったようです。ですから、今度の向田邦子賞は“戦友”から贈り物をいただいたようで、大変にうれしいです。
授賞理由
大正から昭和にかけての「のどかな時代」を視野に収めながら日本の家族のありようと人々の中の地方文化を描いた、庶民の文化史・生活史でもある。また、時代の暗部を遍路の姿を通して人生の縮図にして見せている。ドラマとしては遍路の存在で二重構造となっている。
選考委員
和田勉(演出家)/ 大山勝美(演出家)/ 寺島アキ子(作家)/ 早坂暁(作家)/ 山内久司(演出家)/ 久世光彦(演出家)/ 大森幸男(放送評論家)/ 佐怒賀三夫(放送評論家)/ 桑野雅幸(弊社編集部)

受賞者プロフィール

生年
1929年8月11日
経歴

愛媛県出身。日本大学芸術学部卒。
大学卒業後、生け花の業界紙の記者や貸しオムツ、出版などを手がける。NHKの友人からテレビの脚本の仕事を紹介され、1961年、「ガラスの部屋」(日本テレビ)で本格的にドラマへ進出。以降「七人の刑事」(TBS)、「若者たち」(1966年 フジテレビ)、「天下御免」(1971~1972年 NHK)など次々にヒット作を書き、「夢千代日記」、「花へんろ」(NHK)等のライフワークへと続いていく。
1979年には「修羅の旅して」(NHK)で芸術選奨文部大臣賞を受賞。必殺シリーズから硬派ドラマまで、その作風の幅広さは特筆に価する。2017年12月16日、大動脈瘤破裂のため死去。享年88。

主な作品は、「仙人部落(アニメ)」(1963~1964年 フジテレビ)、「天皇の世紀」(1971年 朝日放送)、「必殺仕掛人」(1972~1973年 朝日放送)、「田舎刑事・時間よ止まれ」(1977年 テレビ朝日)、「関が原」(1981年 TBS)、「夢千代日記」(1981年)「続夢千代日記」(1982年)「新夢千代日記」(1984年 NHK)、「花へんろ・風の昭和日記」(1985年)(第二章1986年、第三章1988年、新花へんろ1997年)(NHK)、「山頭火 何んでこんなに淋しい風ふく」(1989年 NHK)、「事件」シリーズ(NHK)ほか。