第7回受賞者

黒土三男
受賞者
黒土 三男(くろつちみつお)
受賞作品
「とんぼ」、「うさぎの休日」

「とんぼ」作品データ

放送日・放送局
1988年10月7日~ 全8回放送(TBS)
脚本
黒土三男
演出
大岡進ほか
出演
長渕剛、秋吉久美子、植木等、仙道敦子ほか

「うさぎの休日」作品データ

放送日・放送局
1988年12月3日放送(NHK)
脚本
黒土三男
演出
黛りんたろう
出演
長渕剛、伊藤蘭、大滝秀治、浅野ゆう子ほか
受賞の言葉
「とんぼ」の企画は“怒り”から生まれましたが、私の一生の課題は“笑い”。向田さんの作品には、高級なユーモアがありました。(次回の)私の作品はもうひとつ、エンターテイメントな作品にしました。今回の受賞は(釣りに例えれば)こんな大きなタイが釣れましたという感じです。
授賞理由
「とんぼ」 やくざというアナーキーの世界から、現代の表社会における無関心な状況に対する怒りと逆説的な面白さを、独特な感性と力感で描き上げた。「うさぎの休日」よくある家探しをテーマに現代社会の矛盾をつき、ここにも彼独特のペーソスと力感ある世界を描いて成功した。
選考委員
内村直也(作家)/ 大森幸男(放送評論家)/ 大山勝美(演出家)/ 川口幹夫(日本映画テレビプロデューサー協会会長)/ 久世光彦(演出家)/ 佐怒賀三夫(放送評論家)/ 寺島アキ子(作家)/ 早坂暁(作家)/ 山内久司(プロデューサー)/ 和田勉(演出家)/ 斉藤和夫(弊社TVガイド編集長)/ 石井源康(弊社TVガイド編集部)

受賞者プロフィール

生年
1947年3月3日
経歴

熊本県出身。立教大学卒。
学生時代はAD(アシスタントディレクター)のアルバイトをし、木下恵介プロで助監督をつとめた後、独立してシナリオライターに。
デビューは1979年、大場久美子主演の「コメットさん」(TBS)。出世作は「オレゴンから愛」(1984年 フジテレビ)。古谷一行主演のこの作品は連続ドラマとして放送された後、1988年まで毎夏スペシャルとして放送され高視聴率をあげた。長渕剛とのコンビ作品でその個性が光る。その後、1989年には「オルゴール」で映画監督デビューし、1990年には自らの脚本の「東京湾ブルース」(テレビ朝日)で初ドラマ演出を手がけるなど、助監督時代の夢を実現した。

主な作品は、「俺んちものがたり!」(1980~1981年 TBS)、「ぼくらの時代」(1981年 TBS)、「幸福の黄色いハンカチ」(1982年 TBS)、「どっきり天馬先生」(1983年 フジテレビ)、「親子ゲーム」(1986年 TBS)、「親子ジグザグ」(1987年 TBS)、「新橋烏森口青春編」(1988年 NHK)、「男たちの運動会」(1989年 NHK)、「イエローカード」(1993年 TBS)、「外科医柊又三郎」(1995年 テレビ朝日)、「ボディーガード」(1997年 テレビ朝日)、「外科医・夏目三四郎」(1998年 テレビ朝日)、「蝉しぐれ」(2003年 NHK)、「居酒屋もへじ」(2011年 TBS)、「隣の女」(2014年 TBS)、「愛おしくて」(2016年 NHK)ほか。